冬の内海は、澄んだ水のお陰で爽やかなダイビングを楽しめるのが何より嬉しいところですが、もうひとつ嬉しい事が有ります。
それは『冬のフォトジェニック』のウミウシ嬢が目立つようになる事なんですが、さて そもそもこのウミウシって、一体 何なのでしょうか…?
A : それは貝の仲間なんです…!
『はぁ、貝…? でも、貝殻が無いじゃん…!?』と仰有る気持ちは分かりますが本当に貝の仲間なんです。
確かに貝殻を持っていないウミウシが大多数ですが、実はね まだ貝殻を持っている『中間型のウミウシ』も居るんですよ☆
いずれにしましても、『貝殻を持っていないウミウシの方が進化型』と考えられているんです。
じゃあ、ここらでウミウシの分類をしてみましょう。
生物分類階級で分類していきますと、『動物界→軟体動物門→軟体動物腹足網→直腹足亜網→異鰓上目→後鰓類』と辿り着いた『後鰓類』がウミウシの学術上の名称で、その後鰓類の中を覗いてみると『裸鰓目・嚢舌目・背楯目・無楯目・頭楯目・裸殻翼足目・有殻翼足目・ロドープ目・アコクリッド目』に分類されています。
ただし、レクレーショナル・ダイバーの私達に身近な『目』は『裸鰓目・嚢舌目・背楯目・無楯目・頭楯目』の5種類まででしょうが、そうは言うものの、裸殻翼足目にはなんと『クリオネ (ハダカカメガイ)』が属していますし、そのクリオネちゃんの大好物の『ミジンウキマイマイ』は『有殻翼足目』に属しているのです。
なので、全く縁が無い訳では有りません。
さて、やっとこさ『仲間分け』が出来たとして、今度は興味深い生態をお話します。
まずウミウシの主食ですが、非常に幅広い物を食べています。
例えば、『海草・カイメン・ホヤ』、『ゴカイやエビ・ヒトデ、死んだ魚』、それに『ウミウシの卵』や『サンゴやイソギンチャク、ヒドラ』、はたまた共食いでウミウシ等、、、ありとあらゆる物を食べています。
ただし、これは1種のウミウシが幅広く食べているのでは無く、各々のウミウシ毎に固有の対象物が決まっています。
それにしても、あの綺麗な姿からは想像も出来ない貪欲さには驚かされながらも、男性には耳の痛いところですね…!?
次は『生殖』のお話ですが、ウミウシは『雌雄同体』で1個体が卵巣も精巣も持っているのですが、その生殖器の形態によって交接形態が2種類に分かれます。
その2種類の交接形態の1つは『直列交接』と呼ばれ、春先のアメフラシが代表例でしょう…!
で、そのウミウシの卵なんですが、前述のアメフラシはピンクや黄色の『即席ラーメンの麺』のような卵ですが、はたまた『アミコケムシ』と見間違うような卵も有ります。
きっと気にせずに見過ごしていた事も有ると思いますので、これからは少し気を配ってみられては如何ですか…?
最後に、『じゃあ、いつどんなウミウシが見られるの…?』ですが、勿論 海に因って生息しているウミウシが違いますが、基本的には通年 見る事が出来ます。
ただ、水温の変化に因って見られる頻度が変化するようで、内海の場合ですと 水温が上がる夏場は簡単に見る事が出来る種類が減ってしまい、ゲストさんのリクエストには降参ですが、その代わり冬場には『ウッホホホ~イ…!状態』になります!
とは言うものの、種類に因って居る場所が違いますので、その傾向を覚えるとウミウシ・ウオッチングが楽しくなるかも知れませんね…!
さてと、かなり はしおったご説明となってしまいましたが、先程 ご説明した通り、今からが内海のウミウシ・ウオッチングの最適シーズンです…!
無理は禁物ですが、『ドライ・スーツのお試し』も兼ねて『冬のシンデレラ嬢』に会いに来られませんか…?
きっと楽しい時間をお過ごし頂ける事と思います!